【自然素材でつくる豊かな暮らし】

<第一話>和紙壁紙のこだわり
素材選び
憧れの家づくり、その過程の中で素材選びを重視する方は多いのではないでしょうか。目に見える仕上げ部分はもちろん、住み始めると見えなくなる部分にも様々な建築資材が使われています。どちらも住まいを考える上で重要な素材であるからこそ、素材のデザイン性、機能性、耐久性などのメリットとデメリットを理解し、自分の暮らしに合った素材を選ぶことが大切になってきますよね。
ですが、多くの素材の中から一つを選ぶのは難しいと感じる方もいるでしょう。そこで、私たちは無垢材などの自然由来の素材を取り入れることをオススメしています。
自然素材へのこだわり
私たちが手掛ける菅組の家では、環境に負荷をかけない自然の素材や伝統の素材を取り入れています。
自然素材の魅力は、なんといってもその「経年美」だと思います。色や質感の変化は周りの自然なものたちにだんだんと馴染んでいき、日々移り変わる住まいにきっと愛着が沸いてくるのではないでしょうか。

今回は菅組のコンセプト住宅「讃岐舎(さぬきのいえ)」をはじめとする菅組の家で使われている自然素材の一つ、和紙の壁紙について、その特徴と魅力を詳しくご紹介します。
和紙壁紙を採用すると…

和紙の壁紙の魅力は日々移り変わる柔らかな風合いにあると思っています。
一般的に使用されているビニルクロスは、新築の家に貼った直後が最も美しく、光沢があり清潔感があります。しかし、数年経つと汚れや傷が目立ちやすくなり、貼り替えなどのメンテナンスが必要になることが多いです。
一方で、和紙の壁紙は、時間が経つほどに風合いが増し、独特の味わいが出てきます。例えば、和紙の壁紙を使ったリビングルームでは、日光や照明の影響で色合いが徐々に変化します。

また、和紙の壁紙はそのまま重ね貼りができるため、リフォーム時の工程を短縮することで廃棄物の削減につながり、重ね貼りすることで、後述する和紙の特性がより高い効果を発揮することができるのです。
デメリットとしては、シミ汚れや水に弱い点が挙げられます。ですので、脱衣所や洗面所、キッチン回りなどといった水回りには耐水性のある素材を使うなどの工夫をし、バランスよく素材を選定することを心がけるとよいですね。
和紙の壁紙が部分的に破れたり汚れたりした場合は、同じ種類の和紙を小さくちぎって貼ることで、ちぎり絵のように柄やデザインとして楽しむことができますよ。
和紙壁紙の特性
和紙の壁紙は独特の風合いに特徴があり、主に和室などで採用されているのをご存じの方も多いと思います。しかしながら、機能面においても優れた性質を持っていることはご存じでしたか?

和紙の特性の多くは植物繊維ならではの性質や、繊維の絡み方による表面の凹凸から生み出されるもので、以下のような効果があります。
- 調湿効果
- 紙は木材と同じように呼吸しています。湿度が高いときには湿気を吸収し、乾燥したときには蓄えた湿気を放出するため、快適な環境を作り出す手助けをしてくれます。
- 調光効果
- 無作為に並んだ繊維が光を乱反射させるため、照明の明かりや日光が柔らかく拡散され部屋全体が穏やかな光に包まれます。これにより、目に優しく、落ち着いた雰囲気をつくることができます。
ほかにも、原料が楮(こうぞ)や三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)、ケナフといった自然の植物でできているため、シックハウス症候群などのリスクが低く、住まい手の体に優しいことも嬉しいポイントです。
このように和紙には様々な効果があるため、和室だけでなくリビングダイニングなどの家族が集まる空間に採用するのもおすすめですよ。
ここまで和紙の壁紙の魅力について説明してきましたがいかがでしたでしょうか?「実際に触って確かめたい」、「どんな種類の風合いがあるのか見てみたい」と思われた方は、ぜひ菅組に足を運んでいただけると嬉しいです。
3月には今回ご紹介した和紙の壁紙を実際に手に触れ、目で見て、その魅力を体感していただけるイベントを開催します。

「自然をたたえ、生物をいつくしむ」日ともいわれる3月20日春分の日に、壁紙で使われる自然素材の土佐和紙を使った、ランプシェードの手作り体験イベントです。優しい光に包まれた空間で、圭帆さんのミニライブも開催します。さらに、トランキーロさん特製のドリンク&おやつ、薪ストーブで焼くホクホクの焼き芋もご用意しています。
専門スタッフが家づくりの素材選びのご説明にも応じますので、ぜひお気軽にお越しください。
皆様にお会いできることを楽しみにお待ちしております!