家族の時間を刻みともに育つ家

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家族と過ごす時間は、かけがえのないひととき。子供たちの笑い声や駆けまわる音、料理をつくる音、美味しい香り、心地よいそよ風や優しい光がK邸いっぱいに広がります。

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心地よいものに包まれる暮らし

おむすび山と麦畑、そして瓦屋根が連なる讃岐の風景。その中にそっととけ込むようにK邸が佇んでいます。リビングダイニングには、木の家具が大好きな奥様が「ボタン木工所」でオーダーした椅子や机が並びます。壁や床の素材を決める時は、お気に入りの家具に似合うようにと考えました。無垢の床のリビングでは、木がぬくもりを保ってくれるので子供たちは冬でも裸足で過ごすことが多いそうです。家を建てた頃はキズがつかないかと気を付けていましたが、そのキズや経年変化で濃くなっていく色合いも、木が持つ味わいだと感じ、今では変化を楽しんでいます。

まわれる間取りのリビングダイニングキッチンでは、子どもたちが自由に駆け回ります。開放的な間取りで、部屋のどこにいても子供たちに目が行き届き、家事をしていても安心して遊ばせることが出来ます。一段下がったピットリビングは空間を緩やかに分け、ちょっとした腰掛や収納としても活躍しています。

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玄関の広い土間は、ご主人様の趣味のスケートボードや自転車を見せながら収納したり、雨の日にボール遊びをしたりと便利な空間です。夏は他の部屋よりも涼しく、土間で冷やされた空気が心地よくリビングへと流れます。天井の木目は柔らかい雰囲気をつくり、木が使われたリビングへと繋がります。

奥様がアパート暮らしの時から集めていた食器は、以前は置き場所も限られていて、思うように使いきれていませんでした。今は、キッチンの背面に設けたオリジナルの棚に見せながら置くことで、いつでもお気に入りの食器を眺め、お料理をしながらどれを使おうかと選べるようになりました。これから新しい食器に出会うのも楽しみです。

ご夫婦ともに料理をされるため、キッチンは広く計画しました。楽しそうに料理をするご両親の姿を見て、子どもたちも率先してお手伝いをします。生地を混ぜ、時には包丁を使って見守られながら料理し、お母さんと同じようにできた時はとっても嬉しそうな笑顔を見せてくれました。

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ホットプレートも親子で料理ができるメニューのひとつです。ウッドデッキで食事をすることも多く、お好み焼きやたこ焼き、ホットケーキなどを作ります。外で食べるご飯は心地よく、ござをひいて準備を始めると、楽しみに待っている子どもたちが自然に食器を運んでくれます。七輪でサンマを焼いたり、春先にはこたつを出して鍋をしたり。お野菜もお魚も残さずおいしく食べているお子さんたちを見ていると、家族で食卓を囲む時間を本当に楽しく感じていることが伝わります。

感性を育み心地よい時間が流れるK邸は、これからもおおらかに家族を受け止め支えてくれることでしょう。お気に入りに囲まれ、「心地いい」をたくさん集めて、家族とともに成長する木の家です。

観音寺市K邸

2017年3月竣工

延床面積:137.96㎡(41.80坪)
構造:木造2階建て
設計・施工:(株)菅組

◆ ボタン木工所 ◆
香川県観音寺市粟井町4190-4
TEL: 0875-27-8478

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