讃岐舎に暮らして
たくさんの出会いとたくさんの思い出をつくってくれる讃岐舎。「讃岐舎の暮らし」がしっくりなじんできた。
木に包まれた空間には、たくさんの人が集い、つながりを深める。
自然と人が集まる理由は、Mさんご家族の人柄と心地よい空間にありました。
讃岐の風土に根差した家づくり
高松市郊外に佇むOMソーラーのある讃岐舎(さぬきのいえ)。
自然豊かなこの地で季節の移ろいを楽しむ暮らしを始めて5年目を迎えるMさんのお宅を訪れました。
赤い玄関ドアを開けると、奥様ご希望のゆったりした土間空間。お気に入りの雑貨や庭の草花で飾られ、5年経った今も気持ちの良い木の香りに包まれています。
お客様とちょっと立ち話をする時にも嬉しいスペースで、成長期の息子さん達の運動靴なども邪魔にならず置いておけます。玄関ホールの隅にある枝付きの柱は、仲南の森(まんのう町)でご家族が見守る中伐採された樹齢 年の桧。根元に近い部分は大黒柱に、枝の付いた先端は庭のベンチや玄関の枝付き柱として生まれ変わりました。伐採した後、どんなふうに使おうか?とみんなであれこれ考えたことが、ご家族だけでなく同行したスタッフにも懐かしく楽しい想い出です。
玄関を抜けると、ひとつながりの空間になったLDK。木のカウンターで囲ったアイランド型キッチン、ぐるりと一周できる動線やすぐ横の食品庫、見せる収納として楽しく使える飾り棚など、お料理好きの奥様に使いやすい工夫が詰まっています。キッチンからの眺めは奥様一番のお気に入り。家族団らんのリビングや窓の外に広がる庭、その向こうにはのどかな田畑や里山の風景が連なります。この風景の中、風の通り道を利用した窓の配置でリビングは夏の昼間でも自然の風でさわやかに過ごせるそうです。夏の夜はOMソーラーの働きで冷えた外気を取り込み、窓を閉めた室内でもひんやりとした心地よさを感じることができます。
これからの雨が多くなる季節、部屋干しをしても嫌な匂いがしないのは、高知県産杉の柱や梁、土佐和紙の壁、香川県産桧の床など、天然素材の呼吸や調湿作用による嬉しい効果です。
「その地で育った素材を使うことは環境だけでなく人にも良い家になると思いました。」と奥様。讃岐舎に住みはじめて、当社で建てた木の家の住まい手さんとの交流ができ、今では順番で家に集まってお食事会をしたり、お花見や餅つきなど季節の行事を楽しんだりしているそうです。それぞれどの家に訪れても我が家のような安らぎを感じるのは、同じ土地で育った素材に身を包まれているからかもしれません。
「まだまだ新しい発見があるし、シンプルに見えても季節ごとに表情が違います。木の家は飽きる事がありません」とMさんご夫婦。お気に入りに包まれて何気ない時間を楽しめる、それこそがこの家がくれた豊かな暮らしなのだと感じました。